日本語には、音を表す 擬音語(オノマトペ)や、状態を表す 擬態語 があります。
日常会話でもよく使われますが、特に日本の漫画では、効果音として文字で描かれることが多いんですよね。
しかも、同じ言葉でも ひらがな にするか カタカナ にするかで印象が変わったり、あえて文字を崩して“勢い”や“質感”を出したり…。
そう、日本語の擬音語・擬態語を理解することは、日本の漫画をより深く味わうための大きなヒントになるんです。
今回は、そんな日本語のオノマトペの魅力を、例を交えながら解説していきます。
さらに、漫画表現の宝庫である『ジョジョの奇妙な冒険』を教材にして、独特の擬音語の世界も紹介します。
ジョジョ好きの方も、漫画を原語で読みたい海外の方も、ぜひ楽しんでいってください。
日本語ので使われる文字についてはこちらから♪
日本語の擬音語って?擬態語って?
日本語で使われる擬音語は、海外の onomatopoeia(オノマトペ)と少し違います。
擬音語(音を表す言葉)
実際に聞こえる音を文字で表したものです。
- ドアを閉める音 → バタン!
- 雷の音 → ゴロゴロゴロ…
- 物が倒れる音 → ドタン!
海外のオノマトペに最も近いのが、この擬音語ですね。
擬態語(状態・質感を表す言葉)
音がしないものの「状態」や「質感」を表す言葉です。
- 毛並みが柔らかい → ふわふわ
- 星や宝石が輝く → キラキラ
- 泥やスライムの湿った質感 → ぐちゃぐちゃ
擬態語は、ひらがな・カタカナ・アレンジのし方などでニュアンスが変わります。
- ふわふわ → 柔らかい、優しい
- フワフワ → 少し軽くて浮遊感がある
- ふんわり → 空気を含んだ柔らかさ
日本語のオノマトペは、この「微妙なニュアンスの違い」を使い分けることで、漫画の世界をより豊かに表現しているんです。
漫画でよく見るオノマトペの具体例
ここでは、日本の漫画で頻出するオノマトペを紹介します。
- 雷:ピカッ!ゴロゴロゴロ…
- ドア:バタン!パタン…
- 毛並み:ふわふわ
- 光:キラキラ
- 湿り気のあるもの:ぐちゃぐちゃ
- 破裂音:ドカン(爆発)/バシン(パンチ)
同じ「閉める音」でも
- 強く閉める → バタン!
- 優しく閉める → パタン…
同じ「破裂音」でも
- 爆発 → ドカン!
- 殴ったときの音 → バシン!
こんなふうに、音の質感まで細かく描き分けられるのが日本語の面白さです。
キャラの性格を表すこともできる
オノマトペは、音や状態だけでなく キャラクターの性格 を表すことにも使われます。
代表例が「ツンデレ」。
- ツンツン → 冷たくあしらう様子。クールで素っ気ない印象。
- デレデレ → 態度が柔らかくなり、甘くなる様子。
この2つを合わせて「ツンデレ」。
- 「可愛いね」と言われて → 嬉しくなんかないんだからな!
- 冷たい賞金稼ぎかと思いきや、グローグーには甘いマンドー(マンダロリアン)
こういう“表ではツンツン、裏ではデレデレ”なキャラは、もれなくツンデレと呼ばれます。
感情を表すこともできる
感情表現にもオノマトペは大活躍します。
- ときめき → ドキドキ
- 最近の表現 → トゥンク…/キュン
- 可愛いものを見て胸が締め付けられる → 胸きゅん
他にも、
- イライラ
- しくしく
- ニコニコ
- わくわく
など、音を繰り返す形で感情を表す言葉がたくさんあります。
日本語は「感情を音で表す」文化が強いので、漫画のキャラの気持ちがより直感的に伝わるんですよね。
ジョジョで学ぶ擬音語・擬態語の極致
擬音語・擬態語と聞いて、真っ先に思い浮かぶ作品といえば――
荒木飛呂彦先生の『ジョジョの奇妙な冒険』です。
ジョジョの擬音語は、ファンや日本人ですら「どういう意味?」と一瞬戸惑うのに、その唯一無二のセンスにハマる読者が続出する“沼ポイント”でもあります。
ここでは、ジョジョの代表的なオノマトペをいくつか紹介しながら、日本語の擬音語・擬態語がどれほど漫画表現を豊かにしているかを見ていきます。
ズキュウウウン|キスシーンにこの音!?
ジョジョを語るうえで外せない名オノマトペ。
本来「ズキュウウウン」は、心臓を撃ち抜かれたような衝撃や、強烈なインパクトを表す擬態語です。
それを キスシーンに使う 荒木先生のセンスが唯一無二。
しかもその後に続く名セリフ、
「そこにシビれる!あこがれるゥ!」
までがセットで、 ジョジョファンの間では完全に“様式美”になっています。
メメタァ|カエルを傷つけない波紋の表現
ジョジョの中でも特に有名な擬音語ですね。
波紋を練った手でカエルを殴ると、カエルは無傷なのに、下の岩だけが砕けるというシーン。
この「メメタァ」という音が絶妙で、カエルに触れたときの “ひぇっ”とした感触 が伝わるんですよね。
「めちゃっ」「ぶちゅっ」でもない。
でも「メメタァ」じゃないと成立しない。
そんな唯一無二の音。
失敗すると「ドグチァ」といって潰れるのもまたジョジョらしい(ΦωΦ)
荒木先生ワールド全開のワードチョイス
ジョジョの擬音語・擬態語は、 ほかの漫画ではまず見られない独特のセンスで構築されています。
初見では「なんだこれ!?」となるのに、読み進めるとこの表現じゃないと成立しない と感じてしまう。
荒木先生の描き方を見ると、擬音語・擬態語が漫画表現においてどれほど重要かがよく分かります。
オノマトペが漫画の理解を深める理由
日本の漫画には、擬音語や擬態語が本当にたくさん使われています。
しかも、ただ音を表すだけではなく、ニュアンスごとに文字の使い方を変えながら、細かい世界観を構築しているのが特徴です。
- 力強くドアを閉める → バタン!
- 優しくドアを閉める → パタン
- 爆発の破裂音 → ドカン!
- パンチの衝撃 → バシン!
同じ「音」でも、文字の選び方ひとつで、そのシーンが持つ 勢い・強さ・感情・空気感 がまったく変わってきます。
オノマトペが分かると、漫画の“意図”が見える
漫画の中で使われている擬音語・擬態語のニュアンスが分かると、そのシーンがどんな意図で描かれているのかを、よりリアルに理解できるようになります。
- キャラがどれくらい強く殴ったのか
- その場の空気が不穏なのか、静かな緊張なのか
- 心臓がどれくらい高鳴っているのか
- 物の質感が柔らかいのか、重いのか、湿っているのか
こうした情報が、文字の音としてすべて描かれているんです。
日本の漫画が好きな方は、ぜひ原語版を読んでみてください。
翻訳では伝わりきらない“音のニュアンス”が拾えるようになり、場面の解像度がぐっと上がります。
日本語は「音でも世界を描ける」言語
日本語は、音や状態をそのまま言葉にしてしまう、とてもユニークな言語です。
擬音語・擬態語はその象徴であり、日本語の魅力のひとつ。
漫画をきっかけにオノマトペを学ぶと、漫画の世界だけでなく、日本語そのもののニュアンスまで読み取れるようになるかもしれません。
おまけ|実は世界観も独特なジョジョの世界
我が家にはジョジョシリーズの漫画が揃っているんですが、正直に言うと――
世界観の理解が難しい! 笑
読むたびに私は夫に質問してしまいます。
「このスタンドの能力って結局何?」
「このシーン何がどうなったの?」
変なところが理屈っぽいので、夫からはいつも
「理解しようとしないで感じろ」
と言われるのが定番になっています笑
多分、非現実的な設定をそのまま受け取って楽しめるかどうか。
そのあたりに、少年漫画をスッと飲み込める“少年”と、つい理屈で考えてしまう“少女”の違いがあるのかもしれません。
でも、そんな独特な世界観も含めて、ジョジョはやっぱり魅力的。
擬音語・擬態語のセンスと合わせて、唯一無二の荒木先生ワールドが完成しているんですよね。
独り言ラジオの日本語講座でも語っています♪



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