クレヨンしんちゃんに理想の家族像を見たオタクの話

05 ニッチなオタク記事

最近、我が家の子どもたちが『クレヨンしんちゃん』にハマり、怒涛の映画ラッシュが続いています笑
私たちが子どもの頃に観ていた作品も、やっぱり面白い。

そして親になってから改めて気づいたのが、
「野原一家って、実はめちゃくちゃ理想の家族なのでは?」
ということ。

今回は、クレヨンしんちゃんに描かれる“理想の家族像”を深掘りしつつ、平成一桁世代の私が選ぶ傑作映画も紹介します。
同世代の方、いらっしゃい笑

平凡な一家の日常が、なぜこんなに尊いのか

野原家の家族構成はごく普通。

  • 野原ひろし(35)係長
  • 野原みさえ(29)主婦
  • しんのすけ(5)
  • ひまわり(0)
  • シロ

しかし細かく見ていくと、その描き方が秀逸なんですね。
しんちゃんはちょっとお下品だけど、おませな幼稚園男児という感じで天真爛漫に毎日を過ごしています。
みさえは、ぐうたら主婦という描かれ方をすることもありますが、実は丁寧に家を支え、2人の子育てに一生懸命。
ひろしは女好きではあるけれど、係長という出世コース真っ只中の仕事人ですね。
(ひまわりとシロは重要な家族ですが、今回は割愛します笑)

一見ただのドタバタ家族なのに、映画になると日常が一変し、家族が試される事件が起きます。

  • ひろしがロボットになる
  • みさえがいなくなる
  • 別世界に飛ばされる
  • 世界が崩壊する

家族崩壊、世界の崩壊、日常の崩壊、そんな危機が訪れるたびに、
「野原一家ファイヤー!!」
と言って、家族一丸となって問題に立ち向かっていく姿は、深い絆そのものです。
(ひろしにいたっては、何かが起こるたび「みさえ、愛してるぞー!!」と恥ずかしげもなく叫ぶ、真の愛妻家。)

そう、時々過激な一家に見えることもあるけれど、「家族が大好き」な家族なんですよ。

ガミガミ怒っていても「しんちゃんになにかあったら…」
女の人に鼻を伸ばしていても「みさえ愛してるぞ」
「オラの父ちゃん」「オラの母ちゃん」「オラのいもうと」
そんなセリフの節々に、家族愛がにじみ出ています。

小さな頃は、下品で面白く、時々泣けるギャグアニメだった作品が、親になってから見ると
「野原一家いいよな」
「こんな家族になりたいな」

としみじみ思うのです。

現実的に見ても強すぎる野原一家

ネットでもよく言われるけど、冷静に考えると野原家(というかひろし)はスペックがめちゃくちゃ高いです笑

ひろし

  • 35歳で大企業の係長
  • 埼玉に庭付き一戸建て
  • マイカーあり
  • 専業主婦の妻+子ども2人+犬
  • 愛妻家
    現代日本ではほぼSSR

みさえ

  • 専業主婦
  • 破天荒な5歳児と赤ちゃんを育てる
  • 家事全般を担当(よく見ると毎晩ひろしにビールの用意を忘れてない!)
  • 家計管理も強い
    実はめちゃくちゃ有能

しんちゃん

  • 情緒豊か
  • 観察力が高い
  • 読み書きできる
  • 野菜も食べる
  • 一人で風呂に入る
    5歳児として優秀すぎる

強め家庭なのにあり方が超健全

野原一家は現実的に見ても、現代においても理想の家庭。
そして、面白いのが、それぞれがちゃんと不満を言い合っているところ

ひろしは「仕事が大変だ…」と愚痴をこぼし、
みさえは「家事育児、少しは協力してよ!」と愚痴をこぼし、
しんちゃんは「はーやれやれ、これだからおとなは…」と子ども目線で愚痴をこぼす笑

でもこれ、実はめちゃくちゃ健全だと思いませんか?笑
時々喧嘩もするけど、ちゃんと反省して謝ったり理解し合ったり、尊重し合っているんですよ。

野原一家が“理想の家族”である理由

  • 愚痴は言う
  • ケンカもする
  • 失敗もする

でも、

  • 感謝して
  • リスペクトして
  • いざという時は全力で守る

このバランスが絶妙。

今の世の中って、
家事育児+働くことまで求められる超絶ムリゲー社会であるばかりか
子育てや結婚が罰ゲームとさえ言われてしまう。
両親の多忙で、家庭が荒れて子どもが育つケースも多い。

でも本当は、
「稼いでくれてありがとう」
「家のことしてくれてありがとう」
「今日も元気に過ごせてよかったね」
この“当たり前の感謝”があるだけで、意外と解決することって多いんですよね。

愚痴はこぼすし衝突もあるけど、大切なのは感謝とリスペクト、なのではないかなと思います。

野原一家も、問題が起きて初めて気づいたり、反省したりするけれど、そこからまた盛り返せるのは、普段の何気ない日常をちゃんと幸せだと思って生きているからなんだと思います。

「野原一家いいな」「この家族すごいな」
と親になってから見るとより刺さる。
子ども向けに作られているけど、大人にも伝わるものがある。
それが『クレヨンしんちゃん』の本当の魅力なのかもしれませんね。

平成一桁ガチババァが選ぶクレしん映画傑作選

ここからは、平成一桁ガチババァの私が、子どものころにも観ていて、最近子どもたちと観て「刺さる…」と思った映画をご紹介します。
平成一桁ガチババァ・ガチジジィの皆さんはきっと共感できるはず笑

嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦(2002)

これはもうしんちゃん映画史上最高傑作と言っても過言ではない作品ですね。
しんちゃんをはじめ野原一家が、戦国時代にタイムスリップします。

この作品、実は相当な量の歴史文献を参考にしながら作られていて、作中に出てくる歴史描写はかなり忠実。
当時の戦で使われた武器や戦術も丁寧に研究されており、背景・動き・戦の空気感まで、制作陣のこだわりが感じられます。

そして何より、この作品ではしんちゃんが最も”大人の世界”に触れ、大きく成長する姿が描かれています。
子どもの頃も泣いたけど、親になってから観ると破壊力が倍増します。
涙なしには見られないし、当時の作品としてはエモさの暴力と言っていいほどの完成度。
ストーリー、作画、演出、音楽、すべてが噛み合っていて、制作陣のセンスに脱帽するしかない作品です。

嵐を呼ぶ モーレツ!大人帝国の逆襲(2001)

昭和ノスタルジーと家族愛が完璧に融合した、しんちゃん映画屈指の名作です。
万博を再現した「20世紀博」で、子どもの頃の思い出に浸る大人たちが“過去への執着”を利用され、「大人帝国」を築こうとする陰謀に巻き込まれていきます。

子どもたちが当たり前だと思っていた”親の庇護”が、ある日突然崩れ去る。
大人たちは子どものように自由奔放になり、逆に子どもたちが取り残されていく世界。

その中で「自分がやるしかない」と立ち上がるしんちゃんは、まさに小さなヒーローです。
我が子たちはこんなにたくましく奮い立つことができるだろうかと考えると、切なさに押しつぶされそうにもなります笑
そして何より、ひろしの回想シーンは全人類が泣く。

あのシーンは、「何気ない幸せは、大人の努力の上に成り立っている」という責任と誇りを突きつけてくるし、同時に“耳が痛い大人の本音”も丁寧に描かれています。

昭和の温度感、家族の絆、そして“大人の今を生きる意味”。
それらが絶妙に絡み合った、しんちゃん映画の中でも特別な一本です。

電撃!ブタノヒヅメ大作戦(1998)

これはアクション映画好きの私が、個人的にずっと大好きな作品です笑
ひょんなことから秘密結社の陰謀に巻き込まれ、さらわれてしまったしんちゃんと「春日部防衛隊」の4人。
そして、しんちゃんを助けるために立ち上がる野原一家の奮闘が描かれています。

しんちゃん映画の中でも、アクション作画の異常さが際立つ一本で、本格派アクションとしても十分楽しめる完成度。
戦闘シーンのカメラワークや動きのキレは、今見ても「これ本当に1998年?」と思うレベルです。

そして忘れられないのが、当時『新世紀エヴァンゲリオン』が社会現象になっていたことから、声優に三石琴乃さんが起用されている点。
作中で「しんちゃん!」と連呼するのは、もう完全にオマージュでしかなくて笑
当時のアニメ文化の空気感がそのまま詰まっているのも魅力のひとつです。

さらに驚くべきは脚本。
1998年の子ども向けアニメ映画で「サイバーテロ」を扱っているという先見性。
原恵一さんが監督・脚本を手掛ける作品は、いつも“時代の少し先”を描いていて、 この作品でもそのセンスが爆発しています。
こういう普通じゃないこだわりをぶっこっむところが、この当時のアニメの魅力でもありますね。

そしてこの映画では、ぶりぶりざえもんの誕生秘話が描かれ、しんちゃんの頭の中がどれほど情緒豊かで、想像力に満ちているかがわかります。
こういう細かい部分まで丁寧に作り込まれているのが、しんちゃん映画の大きな魅力なんですよね。

大人になると、よりじっくり見たくなるしんちゃん

子どもたちがクレヨンしんちゃんの映画を見ていると、つい家事や作業の手を止めて見入ってしまうことも少なくありません。

時代的に「この表現はちょっと過激だな…」と感じる部分もありますが笑
子どもたちがしんちゃんのギャグに大笑いして、
ちょっとお下品になって注意されて、
お色気を知ってしまってまた注意されて……
その一連の流れまで含めて、なんだか懐かしい。

自分が子どもだった頃の感覚を思い出しながら、今は親としてしんちゃんを観る時間
それがまた、とても愛おしい時間なんですよね。

まだまだ私自身も観ていないしんちゃん映画がたくさんあるので、これからも子どもたちと一緒に楽しんでいきたいなと思います。

みなさんもぜひ、疲れた日や気分転換をしたいときに、しんちゃんの映画を観てみてはいかがでしょう。
大人になった今だからこそ、刺さるものがありますよ。

おまけ|げんこつシーンはカットされる現代

しんちゃんと言えば、頭を拳でぐりぐりしたり、げんこつでたんこぶができたり、お尻叩きがあったり…
現代ではアウトな体罰描写が印象的ですが笑

現代のしんちゃんアニメでは、げんこつシーンは完全にカットされています笑
しんちゃんに限らず、子ども向けアニメ全体が、
・勝ち負けをつけない
・根性論を描かない
・暴力的な表現を避ける
という方向にシフトしていて、時代の変化を感じます。

もちろん、コンプラ的にも、子どもへの影響を考えても、「見せてはいけない描写」があるのは理解できますが、アニメ好きとしては “何でもかんでも規制” という空気に、ちょっと世知辛さも感じるんですよね。

二次元だからこそできる表現の自由。
作品の世界観を守ることと、社会への影響の線引き。
このバランスが本当に難しい時代だなと思います。

個人的には、『クレヨンしんちゃん』『銀魂』の攻めたセンスが大好きなんですが笑
昔の作品を観て「これ今だと絶対アウトだな…」と思う瞬間も多い。
でもそれも含めて、“当時の空気感”というレジェンド性があって、オタクとしては感心しながら楽しんでしまうのでした。

夫婦や家族について、独り言ラジオでも語っています♪

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