こんにちは!ねこさんです!
今年ももう残りわずかになりましたが、寒くなってきて幼児界隈でも感染症の季節になりましたね。
昨年はほぼ1年中コロナとインフルエンザが流行っていた印象でしたが、今年は溶連菌とマイコプラズマ肺炎が流行っていたのではないでしょうか。
今回は、最近感染が拡大しているマイコプラズマ肺炎について調べたことを情報共有していこうかなと思います!
一緒に感染症対策をして、今年の冬も乗り切りましょう!
※私は医療従事者ではないので、今回の記事は情報共有の一つとしてご覧ください。感染症の症状が気になる方は自己判断せず、必ず医療機関を受診しましょう。
マイコプラズマ肺炎とは
マイコプラズマ肺炎とは、肺炎マイコプラズマと呼ばれる細菌に感染して起こる呼吸器の感染症です。小児や若い人に多い感染症で、患者の約80%は14歳以下という報告があります。
1年中感染の可能性がある感染症ですが、空気が乾燥する秋から冬にかけて患者数が増える傾向にあります。
私も子どもが生まれてから名前を聞くようになった感染症です。
【症状】
発熱
倦怠感
咳
頭痛など
基本的には一般的な風邪症状と同じなので、軽症患者は風邪と区別がつかないことがほとんどです。
特徴的な症状は咳です。しつこい咳が続く場合が多く、熱が下がった後も3~4週間咳が続くこともあります。小児患者の多くは軽い気管支炎で済みますが、一部の人は肺炎になったり重症化する場合があります。また、5~10%未満という確率で、中耳炎、胸膜炎、心筋炎、髄膜炎などの合併症を併発するという報告があるそうです。
感染経路は一般的な感染経路と同じ、飛沫感染と接触感染です。感染した人の咳やくしゃみの飛沫を空気から吸い込んだり、唾液や鼻水などに接触することでも感染します。
細菌とウイルスの違い
マイコプラズマ肺炎は細菌が原因で感染するものですが、そもそも細菌はウイルスとどう違うのでしょうか?見ていきましょう。
細菌 | ウイルス | |
どんな存在? | 生物 | 生物と非生物の中間的存在 |
どうやって増える? | 栄養があれば単独で増殖 (実はその辺に存在していたりする) | 細胞分裂により増殖 (細胞に感染しないと増殖できない) |
予防法は? | ワクチンなど | ワクチンなど |
治療法は? | 抗菌薬(抗生剤)など | 抗ウイルス薬や中和抗体薬など |
具体例 | マイコプラズマ肺炎 百日咳 溶連菌感染症など | インフルエンザ RSウイルス感染症 はしかなど |
私も調べるまで知りませんでしたが、細菌とウイルスでは同じ感染症でも全く違うアプローチで対処していく必要があると分かりますね。
我が子の実例ですが、一般的な風邪で抗生剤が処方されることはほぼなく、インフルエンザに感染した際はタミフルなど抗ウイルス薬を処方されました。また子どもが1~2歳の時にRSウイルスに感染したこともありますが、「抗生剤とかは使わないですか?」とドクターに聞くと、「抗生剤は細菌治療の薬だから、RSウイルスには使わないんですよ」と教えてもらったことがありました。
マイコプラズマ肺炎の診断方法
マイコプラズマ肺炎の診断方法には主に以下の方法があります。
採血による診断:判明まで数日かかることもあり、時間がかかる。
咽頭をぬぐうことによる診断:細菌量が多いと検出されることもあるが、精度が低い。
遺伝子増幅法(PCR検査):比較的短時間で検出可能で、精度が高い。
PCR検査以外の検査方法は、細菌量が一定数ないと検出できないため、検査をしても診断がつかない場合があります。そのため診断がつかないまま教育機関など人が密集する場所で感染が広まる可能性が高く、小児患者が増える傾向にあるわけです。
マイコプラズマ肺炎の治療
マイコプラズマ肺炎は軽症で済む場合が多く、自然治癒で完治する方も少なくありません。発熱や咳が長引いて受診した場合は、抗菌薬(抗生剤)による治療が実施されます。マイコプラズマ肺炎は抗菌薬治療が有効なので、抗生剤を処方される方も多いと思います。
しかし最近は、抗菌薬に耐性を持つ耐性菌の感染が増えていて、処方された抗生剤を飲み切っても症状が完治しない場合が増えているようです。適切な抗生剤治療をしたにもかかわらず、咳や発熱が続く場合は耐性菌がまだ悪さをしている可能性があるので、病院を受診しましょう。
マイコプラズマ肺炎の特徴的な症状である咳は、厄介な症状です。特に就寝時は、副交感神経の働きにより気道が狭くなり、咳が出やすくなると言われています。我が家でも、就寝時に咳が激しくなる傾向があり、寝ていたのに激しく咳込んで吐いてしまったりと、発熱よりも厄介な症状だと感じています。
我が家ではビーズクッションを使って、上体が少し起きている角度で寝たり、部屋を加湿したりして対処しています。子どもたちは咳止めや張るタイプの咳止めも有効なことが多いので、ドクターと相談して、可能であればそういった薬も処方してもらっています。
日中は、飴やはちみつを舐めて喉の粘膜を潤わせたり、ショウガを使った料理を取り入れたりしています。家庭療法ではありますが、意外と効果があるので、おすすめです。
抗生剤の処方について
子どもの感染症で病院を受診すると、抗生剤の使用を嫌がるドクターがいらっしゃったことはないでしょうか?私も「抗生剤はあまり使わない方がいい」という話を聞いたことがあって、効くけどあまり出してもらえない薬という認識がありました。
その理由ですが、抗生剤は、体内に存在するいい働きをする細菌まで死滅させてしまうからなんです。抗生剤を飲むと腸内の良い細菌が死滅してお腹がゆるくなったり(大体は整腸剤とともに処方されます。)、良い細菌が死滅することによって逆に免疫を下げてしまったりしてしまいます。そのため、特に子供はできるだけ抗生剤を処方しない治療法がとられるわけです。
また、抗生剤を繰り返し使用していると、体内にも抗生剤に耐性のある細菌が増えてしまい、必要な時に抗生剤の効果が出なくなってしまうことがあります。特定の抗生剤に耐性を持つことを薬剤耐性と言いますが、薬剤耐性菌が体内に増えることを防止するため、抗生剤の多用は避けられるわけです。
親としては、効き目がありそうな抗生剤ですぐ治したいと思ってしまいますが、それよりも十分な睡眠や栄養を摂ることで自己免疫を高めることの方が重要と言えますね。
とはいえ、必要だとドクターが判断した場合には、適切に抗生剤が処方されます。抗生剤は、「症状が落ち着いても処方された分は飲み切る」という処方のされ方が多いと思います。決められた量をしっかりと飲み切ることで、抗生剤の効果が発揮されるので、症状が落ち着いたとしても、自己判断で薬の服用を止めることなく、しっかりと飲み切りましょう。
※抗生剤を処方するドクターを批判する目的の内容ではありません。医療機関の医療的判断は専門的なものですから、私も全面的に信頼しています。また信頼できるドクターを探すことも大切だと感じています。疑問を持たれた場合はしっかりと相談しながら治療を進めていきましょう。
マイコプラズマ肺炎の予防
細菌感染症ではありますが、マイコプラズマ肺炎にはワクチンがありません。そのため一般的な感染症対策をしていく必要があります。
手洗い・うがい
マスクの着用
人込みを避ける
タオルの共有を避ける
喉や空気の加湿など
特にマイコプラズマ肺炎は咳が感染を拡大させる要因となっているので、咳エチケットはしっかりと守っていきましょう。
マイコプラズマ肺炎にかかったら
実は、マイコプラズマ肺炎は新型コロナやインフルエンザと同じ5類感染症です。学校保健法においては、新型コロナとインフルエンザは第2種学校伝染病、マイコプラズマ肺炎は第3種学校伝染病に指定されています。新型コロナとインフルエンザは、出席停止期間が明確に設けられていますが、マイコプラズマ肺炎は「感染の恐れがないと認められるまで」というふわっとした規定になっています。
お子様がマイコプラズマ肺炎と診断された場合は、解熱し咳もある程度収まり全身状態が良ければ、咳エチケットを守って登園・登校することができると言えるでしょう。ドクターの判断にもよると思うので、相談してみてください。
マイコプラズマ肺炎と診断されていない場合でも、類似の症状がある場合はドクターと相談のもと登園・登校を決めると良いのかなと思います。特に小さな子どもはマスク着用を徹底することができないので、咳がたくさん出て感染の可能性が高いうちは、登園を控える方がいいと思います。
適切に対処していきたいマイコプラズマ肺炎
肺炎と聞くと何となく怖い感染症のように感じますが、調べてみると軽症で済む確率が高く、適切な抗生剤治療で対処が可能な感染症だということがわかりました。
現在我が家は家族4人ともしつこい咳に悩まされていて、発熱した私と下の子は抗生剤を処方されて、しっかりと飲み切りました。まだ咳の症状が残っていますが、少しずつ咳の頻度も減っているので、重症化はしないのではないかなと思っています。
家族がいる以上感染症とは根気強く付き合っていくしかないので、しっかりと適切に対処して、自己免疫を高めながら過ごしていきたいです。
マイコプラズマ肺炎ってどんな病気?と疑問に思っている方の情報共有になれば幸いです。
おまけ
やはり今年も、相次ぐ感染症で、まだインフルエンザの予防接種を受けられていない我が家です…。昨年のインフルエンザ感染劇の恐怖がまだ残っているので、早めに受けてしっかりと予防していきたいと思います。
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